米イスラエル・イラン戦争が中東全域を巻き込み激化!ホルムズ海峡封鎖、AIバブルの循環取引にほころび(金融日記 Weekly 2026/2/27-2026/3/6)
公開日: 2026年3月8日 X
| TOPIX: | 3716.93, | -5.6% (1w), | +8.5% (YTD) |
| Nikkei225: | 55620.84, | -5.5% (1w), | +10.5% (YTD) |
| S&P500: | 6740.02, | -2.0% (1w), | -1.5% (YTD) |
| USD/JPY: | 157.53, | +1.1% (1w), | +0.7% (YTD) |
| EUR/JPY: | 182.86, | -0.6% (1w), | -0.5% (YTD) |
| Oil(WTI Futures): | 90.90, | +35.6% (1w), | +58.3% (YTD) |
先週(2月27日-3月6日)のマーケットは、中東での米イスラエルのイラン奇襲攻撃の余波が瞬く間に広がり、オイルショックと地政学リスクのダブルパンチに見舞われた。高市政権誕生から続いた「日本株ブーム」は、ホルムズ海峡の封鎖という現実を前に一転。日経平均は週間で3,000円以上(-5.5%)も値を消す下落である。
イランの最高指導者ハメネイ師を含む中枢を狙った「斬首作戦」は、当初の短期決戦の目論見を大きく外れ、中東全域を巻き込む泥沼の紛争へと発展している。中東専門家の予測通り、イランの革命防衛隊(IRGC)は、バーレーン、UAE、カタールといった湾岸諸国の米軍基地を即座に攻撃。サウジアラビアの石油施設までもが標的となっている。
特筆すべきは、海軍力が壊滅状態のイランが、安価な自爆ドローンやミサイルを用いた「非対称戦」によって、ホルムズ海峡をあっさりと実質封鎖してしまったことである。商業船の通航はほぼゼロとなり、WTI原油価格は週間で36%もの急騰を見せ、90ドル台に乗せた。石油の9割以上を同海峡に依存する日本、そして韓国や台湾にとって、紛争が長期化すれば、まさに生命線を絶たれるに等しい。
この地政学リスクの影で、もう一つの巨大バブルも崩壊の兆しを見せている。週末に、AIブームを牽引してきたオラクルとOpenAIが、テキサス州での巨大データセンター拡張計画を取りやめたことが報じられた。
これまでAI業界では、大手テックがAIスタートアップに出資し、その資金で自社のクラウドサービスやチップを購入させる「循環取引」的な構造が収益を下支えしてきたが、その中心部が頓挫し始めた形である。エネルギー価格の高騰によるコスト増も相まって、AI企業の「収益化への疑念」もいよいよ本格化するかもしれない。
★自爆ドローンなどの極めて安価な兵器で、タンカーなどを攻撃できるため、海軍力がすでに壊滅しているイランが、ホルムズ海峡を封鎖し続けるのは容易である。非対称戦が今回の戦争を読み解く鍵である。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/2028664662712308085
●週刊金融日記 第720号 いまさら人に聞けないイラン現代史:石油という宝のせいでアメリカに翻弄され続けた悲劇の戦後80年、他
https://www.kinyuunikki.com/newsletter/Vol720-20260305-Iran80yrsOfIntervention.html
●イランは「封鎖していない」と主張 ホルムズ海峡、商業船ほぼゼロ
https://www.logi-today.com/920688
●原油100ドル目前、ホルムズ海峡の通航停止続けば 数日以内との予想も
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-03-06/TBHSUEKK3NYJ00
●安定した金融拠点UAEのイメージ、イランのミサイルが揺るがす
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-03-06/TBG9E7KK3O0B00
●バーレーンやUAEで爆発、イラン大統領が湾岸諸国への攻撃停止を表明するも
https://www.cnn.co.jp/world/35244742.html
●オラクルとOpenAI、テキサス州データセンターの拡張計画取りやめ
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-03-06/TBHUQVT96OSO00
●AI企業の「循環取引」はバブルの兆候か
https://jp.wsj.com/articles/is-the-flurry-of-circular-ai-deals-a-win-winor-sign-of-a-bubble-8a3ae9b4
米個別銘柄の週間パフォーマンス (2026/02/27-2026/03/06)

出所: Google Finance, Yahoo!Finance
香港個別銘柄の週間パフォーマンス (2026/02/27-2026/03/06)

出所: Google Finance, Yahoo!Finance
日本個別銘柄の週間パフォーマンス (2026/02/27-2026/03/06)

出所: 会社四季報、Yahoo!ファイナンス
直近1年の日経平均株価とインプライド・ボラティリティの推移

出所: 日経新聞社
直近1年のドル円とユーロ円の推移

出所: セントラル短資
イールドカーブ (2026/03/06)

出所: Bloomberg.com
主要通貨の週間パフォーマンス (2026/02/27-2026/03/06)

出所: セントラル短資
直近1年のS&P500種指数と原油価格の推移

出所: Yahoo!ファイナンス、Bloomberg.com
地域別株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD] (2026/02/27-2026/03/06)
![地域別株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD]](charts/Chart20260307_WrdEquity.png)
出所: iShares, Bloomberg.com
今週のマーケット・イベント
3月9日(月)
日1月毎月勤労統計調査
日1月景気動向指数
日2月景気ウォッチャー調査
中国2月消費者物価指数(CPI)
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3月10日(火)
日1月家計調査
日10-12月期GDP(改定値)
日2月マネーストック
日2月工作機械受注
米2月中古住宅販売件数
米3年国債入札
中国2月貿易収支
3月11日(水)
日2月国内企業物価指数
日5年国債入札
米2月消費者物価指数(CPI)
米2月財政収支
米10年国債入札
3月12日(木)
日1-3月期法人企業景気予測調査
日2月都心オフィス空室率
米30年国債入札
3月13日(金)
日経平均先物SQ
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米10-12月期GDP(改定値)
3月14日(土)
3月15日(日)