金融日記


週刊金融日記 第739号 メモリ半導体株(Micron、SK hynix、Samsung、Kioxia)の低PERは歴史的なミスプライスなのか 前編、他

公開日: 2026年07月15日 X


※この記事は2026年07月14日発行の有料メルマガ『週刊金融日記 第739号』のダイジェストです。

// 週刊金融日記
// 2026年7月14日 第739号
// メモリ半導体株(Micron、SK hynix、Samsung、Kioxia)の低PERは歴史的なミスプライスなのか 前編
// 日本のAIツルハシ株は調整局面もAIバブルはまだ中腹
// 外食不毛の地の品川駅周辺のオススメのレストランをまとめ中です
// 金・ビットコイン・タワマンはロング継続か
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 相場が目まぐるしく乱高下していますね。僕は暴落したところで、韓国株を拾ったり、メモリ半導体株とか買い増したりしておりました……。

★メモリ半導体株の中でもエースのSK hynixが、NASDAQでのADR上場は好発進だったんですが、翌日には韓国株式市場で本体が暴落しておりました……。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/2076599280845173235

 X見てたら、2人の天才の面白いやりとりがありましたので、翻訳しておきます。

 イーロン・マスク「詐欺師のサム・アルトマン(Scam Altman)は詐欺がめちゃくちゃ上手いんだ。最近、やつは詐欺の腕前を別の次元まで引き上げてるぞ!」
サム・アルトマン「おお、お前こそ、宇宙データセンターなんてインチキ話で、つい最近、株式市場で投資家をだまくらかしてただろ(笑)」
イーロン・マスク「おいおい。来年は本当にAIサーバーを打ち上げる予定だよ。君も見に来られるかもしれないな。まあ、君の仮釈放担当官が許可してくれればの話だがな。お前、オープンソースのAI非営利団体を盗んだあと、今度はAppleの企業機密を盗んだらしいな。まったく、すげぇ詐欺師だよ。次は、どんな詐欺を計画しているんだ?」

★SpaceXのイーロン・マスクさんと、OpenAIのサム・アルトマンさんという、現代の2人の天才起業家たちがXで応酬しておりました。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/2076181860779270513

★AppleがOpenAIを訴えた話はコレのことです。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/2075821749799956517

 X(旧Twitter)というソーシャルメディアが宇宙企業SpaceXに統合され、これをちょうど良い機会だと思いました。かつて挫折した金融日記レストランデータベースをもう一度やり直し、それを元に訪日外国人向けの日本レストランガイド的なものを作りたいなという野望もあったので、Xのサブスク(月3USDに設定)を始めてみたわけです。
 僕は一週間で世界情勢を見ながらいろいろ考えて、出し惜しみなくこの週刊金融日記にコンテンツを書いているので、僕のコンテンツ作りのためのリソースを、メルマガの方を減らしてまで、Xの方に割り振るというせせこましいことはするつもりはないです。しかし、レストランだけでなく、なんか他にいいコンテンツはないかと思っておりました。

 僕は「AIバブルはまだ中腹であってまだまだどんどん乗っていくべき」というビューで、実際にメルマガにもそう書いているんで、ここはちゃんと過去の巨大バブルの生成と崩壊をきっちり調べておかないとな、と深夜にてきとうにGeminiさんと対話を始めたんですわ。AIって、こういう過去の重要な世界的イベントで、なおかつIMFとか世界銀行とかが一流の研究者を揃えてちゃんとした分厚いレポートを残しているような分野は、めちゃくちゃ強いんですよ。
 だから、なかなか素晴らしいクオリティでGeminiさんとの対談は進んでいきました。過去の巨大バブル(日本の土地バブル1990年初頭崩壊、ドットコムバブル2000年崩壊、サブプライムとGFC2008年崩壊、中国不動産バブル2021年〜現在進行中)と比較して、AIバブルの現在の立ち位置を議論して、僕が推しているメモリ半導体株の行方について、いろいろGeminiさんと考えたわけです。これの出来が良かったもんだから、ChatGPTでも、基本的に同じように議論しました。
 そして、これらのまさに文字通りの議事録をPDFにして、ClaudeのFable 5に読み込ませてみました。このFable 5は、アメリカ政府が「危険過ぎるからしばらく提供をやめろ」と命令し、もうすぐ定額プランでは使えなくなってしまう代物です。そいつに「僕はメモリ半導体株の低P/Eは歴史的なミスプライスだと思っているし、Geminiさんも僕に賛成しているみたいだけど、僕たちの議論をじっくり読み込んで、批判的に議論の問題点を指摘してくれ」と頼んだわけです。そしたら、さすがにFable 5は噂通りだな、と。
 このGemini、ChatGPT、Claudeとの議論は、人間との対談を超えたと思ったんで、これはちょっとそのままPDFで提供しよう、と急遽思ったわけです。

★フロンティアAIとAIバブルの現在位置とメモリ半導体の行方を大激論しました!僕のプロンプトに誤字脱字がちょいちょいあるのは、元々みんなに配ろうなんて思っていなかったからです。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/2075114198246592869

 ついでに、週末は、半分自分用ですけど、メルマガで何度か書いた南油服装卸売市場について、日本語でも英語でもほとんどネットに情報がないんで、中国のAIなどぶん回して、ぼちぼちのガイドを作りました。

●深セン・南油服装卸売市場の歩き方 2026年(Xサブスク記事)
https://x.com/kazu_fujisawa/status/2075883754086867022

★このガイドを作りながら気づいたのは、なんで美団(中国のデリバリープラットフォーム大手)が、こんなに生成AIに力を入れているかというと、中国のレストランの情報とかをほぼ独占しているからですね。今度、LongCatも試して、メルマガで報告しますわ。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/2076194477593813429

 Xサブスク(月3USD)は、AppleやGoogleにピンハネされるスマホのXアプリからではなく、宇宙開発を応援するためにも、天才イーロン・マスクさんのXのWebをブラウザで開いていただいて、そこから直接ポチっていただけると助かります。

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

-AIデータセンター特需に乗るならNVIDIAと他のツルハシ銘柄どちらがいいですか
-半導体相場の中でも金・ビットコイン・タワマンはロング継続ですか
-医師ですがノマドになると金は貯まるが家族は作れない

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.メモリ半導体株(Micron、SK hynix、Samsung、Kioxia)の低PERは歴史的なミスプライスなのか 前編

 ハイパースケーラーとOpenAIなどのAIデータセンターへの設備投資で、それにチップや部材を提供するいわゆるツルハシ企業の業績は軒並み過去数倍になっている。とりわけ、メモリ半導体企業の利益は空前の規模に達し、時価総額は非常に大きくなった。この原稿を書いている時点で、Micronの時価総額は約1.05兆ドル(約170兆円)、SK hynixは直近の株価急落を経て約8,750億ドル(約142兆円)、Samsungは約1.06兆ドル(約172兆円)であり、Kioxiaは約2,600億ドル(約42兆円)である。
 しかし、メモリ半導体株のPERは極めて低いままだ。2027年のコンセンサス予想EPSに基づくPERは、Micronは約6.0倍、SK hynixに至っては直近の下落によって約4.2倍、Samsungは約4.0倍、足元の株価が好調なKioxiaでも約7.0倍である。2028年のコンセンサス予想EPSに基づくPERはさらに劇的に低下し、Micronは約5.3倍、SK hynixは約4.0倍、Samsungは約3.9倍、Kioxiaは約5.6倍といった極端な一桁台の水準で評価されている。
 この異常な低PERは、市場が過去の「シリコンサイクル」のトラウマから抜け出せず、数年後には供給過剰による利益の垂直落下が起きると怯えているためである。
 前述のように、2026年にはハイパースケーラー4社(Amazon、Microsoft、Alphabet、Meta)だけで前年比77%増となる約7,250億ドル(約117兆円)ものAIデータセンターへの設備投資(CapEx)が計画されており、AI半導体関連の企業は空前の利益を稼ぎ出している。2027年はこれがさらに1.1兆ドル(約178兆円)へと膨れ上がる見通しだが、市場は、こうしたハイパースケーラーの宣言通りのCapEx増加や、その巨額投資に対するリターン(投資回収)にやや懐疑的になっているのかもしれない。あまりにも常識外れの金額だからだ。
 今週は、確かな数字に基づき、市場はメモリ半導体株について悲観しすぎていることを示し、これが歴史的なミスプライスとなるかどうか議論することにしよう。

★AI戦争で、半導体などの武器を売る企業に莫大な金が流れ込んでいる。市場は、AI戦争を戦っているハイパースケーラーやOpenAI、Anthropicたちが、いずれCapExを削減することを危惧しており、それにより、ツルハシ側の企業の収益が急落するリスクを感じ取っているのだろう。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/2076649601290129560

『週刊金融日記 第735号 AIバブルはまだ序盤!世界AI戦争で東アジア諸国(=韓国・台湾・日本・中国)に超絶な特需が来ている』

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2.今週のマーケット

●日本のAIツルハシ株は調整局面もAIバブルはまだ中腹、SKハイニックスADRの米市場好発進が示す強固なメモリ半導体需要(金融日記 Weekly 2026/7/3-2026/7/10)
https://www.kinyuunikki.com/market-commentary/20260712-AiMemoryShortage2030Skhynix.html

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3.ブログではいえないお店

-外食不毛の地の品川駅周辺のオススメのレストランをまとめ中です

 XはAI半導体株の乱高下で盛り上がっていますが、日本語スペースで株やってない人たちも含めて、いちばん盛り上がっている話題は「東京は飯が不味い!」です。それで、僕も加勢していました(笑)。

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4.藤沢数希の身もフタもない人生相談

-AIデータセンター特需に乗るならNVIDIAと他のツルハシ銘柄どちらがいいですか

藤沢先生、第738号のAIデータセンターの記事、大変面白く読みました。

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